猫はリラックスするとおならがでる?考えられる理由4つと注意点を解説

猫の生態

猫の日常のかわいらしい仕草や行動には飼い主を楽しませてくれますが、その中でも「リラックスしてるときにおならをする」という一風変わった瞬間があります。猫の突然のおならに可愛さを感じつつも、「なんで今おならするの?」と疑問をもったことのある飼い主さんもいるのではないでしょか?

そこで今回は猫はリラックスするとおならをするのか?ということと、そのほかのおならの理由と注意点を解説します。猫の飼い主さん必見の内容です。

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猫はリラックスするとおならをする?

猫はリラックスするとおならがでるかというと、答えは「Yes」です。人間でも「ふーっ」と一息ついたときに、おならがでてしまうこともあるかと思います。

猫もリラックスをすると副交感神経」が刺激され、消化管の動きが活発になることで「おなら」がでます

そもそもおならの正体は食べ物を消化したときに発生するガスや飲み込んだ空気なので、それを排出するために猫もおならをします。そのなかでもとくに、リラックスしたときはよりおならが出やすい状態というわけです。

筆者:SHIHO
筆者:SHIHO

愛猫は膝の上でくつろいでるときに、おならをかまします(笑)

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猫が「リラックス」以外でおならをする理由4つ!

猫がおならをするときは「リラックスしているから」という理由以外にも、次のようなさまざまな理由が考えられます。

早食い

早食いをする猫はおならが出やすい傾向があります。というのも早食いをすると飲み込む空気の量が、早食いをしない場合と比べて多くなるためです。

狩猟動物である猫は外敵に獲物を奪われないようにと、もともと「早食い」の能力が備わっています。そのため早食い猫は珍しくありませんが、かといって早食いが猫にもたらすメリットもありません

もし愛猫の早食いに心当たりがある飼い主は、早食い防止皿を導入したりして、猫の早食いを防止する対策を講じましょう

ストレス

ストレスもおならの発生に関係します。ストレスがかかると自律神経のバランスが乱れがちになるのですが、「副交感神経」の働きが低下すると、消化管の動きが鈍くなってしまうのです。

そうすると食べ物を消化したりするのもスムーズにできなくなって、お腹の中にガスが溜まりやすくなってしまいます。そして溜まったガスはおならとして排出されていくのです。

なお猫にとってストレスとなるのは、環境の変化や生活環境の不衛生さ、病気や飼い主とのコミュニケーション不足といったものが要因になります。

筆者:SHIHO
筆者:SHIHO

猫は繊細な動物なのでストレスを感じやすいのです…

消化不良

お腹が正常に動かなくなって食べ物を適切に消化・分解できなくなるといった消化不良が原因でおならが出てしまうこともあります。

消化不良を起こすと消化がうまく行われないうえに、お腹の中にたくさんガスが発生しておな原因に。また「悪玉菌」が増加し腸内環境が乱れることによって、おならだけでなく下痢や便秘などの消化器症状がみられることも。

なお猫が消化不良を起こす原因は、脱水・加齢・ストレス・誤食・食物繊維の摂りすぎor不足・そのほかの病気などさまざまです。

筆者:SHIHO
筆者:SHIHO

繊維質の割合は1.4~3.5%が目安!

病気

なにかの病気を患っている関係から、おならが発生している可能性も考えられます。おならの原因として考えられる病気は、次のようなものです。

炎症性腸疾患(IBD)

炎症性腸疾患(IBD)は猫の消化器系に慢性的な炎症を引き起こす疾患で、主に腸管に影響を及ぼす病気です。症状はおなら以外にも、下痢や嘔吐、食欲不振といったものが見られます。

具体的な原因は不明ですが、免疫系の異常・遺伝的な要因・食物アレルギーや不耐症が関与していると考えられています。

IBD は完治が難しい病気ですが適切な治療によって症状をコントロールし、良好な生活を送ることが可能です。

腸閉塞

腸閉塞は、腸内に物質が詰まり通気や通過が阻害される状態を指します。この状態は猫にとって非常に深刻で、速やかな治療が必要です。

症状には強烈なにおいのおなら・お腹がパンパンになる・嘔吐・元気喪失などがみられ、進行して腸が壊死すると腸に穴が開いて、命が危険にさらされる非常に怖い病気です。

原因は異物の摂取・腸の捻じれ・腸ヘルニアといったものがあげられます。いずれにせよ、疑わしい所見がある場合は、急いで動物病院を受診しましょう。

筆者:SHIHO
筆者:SHIHO

腸閉塞や腸重積は本当に危険なので、要注意です。

腸腫瘍

猫も人と同じように、腸に腫瘍ができることがあります。原因は不明ですが、一般的に中高年期(7歳以降)の猫に多く見られる病気です。

症状はおならのほか、嘔吐・下痢・食欲不振・体重減少・血便といったものがあげられ、特定の予防法は存在しませんが、定期的な健康診断で早期発見を心がけるのが大切です。

治療は内科治療に加えて、外科的に腫瘍を取り出す治療が行われることもあります。

寄生虫感染

猫のお腹に棲みつく「内部寄生虫」に感染されると、強烈なにおいのおならや下痢や嘔吐、食欲不振といった消化器症状を起こします

とくに子猫は要注意で、寄生虫の感染が命に関わることも。うんちの中に白いものや長いもの、もしくは肛門に寄生虫がくっついているのを発見したら、動物病院で適切な処置を受けてください。

駆虫薬のほか症状に合わせて薬を処方されますが、きちんと治療を行えばしだいに良くなっていきます。なお猫の内部寄生虫には線虫類・条虫類・フィラリア・原虫類などさまざまです。

筆者:SHIHO
筆者:SHIHO

お尻の穴から白くて長い何かが出てきて気づく飼い主さんが多いです。きもちわるいですね…。

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猫が「リラックス」以外でおならをするときの注意点は?

猫が生理的な理由でおならを出している場合はとくに問題はありません。しかし先に紹介したような病気が原因であれば、適切な処置が必要です。

生理的なおならと病的なおならを見分けるためにも、次の点を考慮して猫のおならを観察してみましょう。

そのほかの症状の有無

病気が原因でおならが出ている場合、ほかの症状が現れているケースが多いです。そのため猫のおならが気になったら、全体を観察してみて症状の有無を確かめてみましょう。

次のような症状があれば、動物病院を受診しましょう。

・下痢

・便秘

・嘔吐

・食欲不振

・体重減少

・元気喪失

・血便

・お腹が張ってる 

など

頻度

猫のおならは頻度にも注目してください。生理的なものであれば単発でその後も繰り返すことが少ないですが、病気が原因であると頻繁におならをする様子がみられることもあります。

何日も何日もおならを出しているという場合は、病気の可能性を否定できないので獣医師に相談するようにしましょう。

においの強さ

おならのにおいも重要なポイントです。しかし基本的に肉食動物の猫のおならは「臭い」もの。そのためにおいの強さについては判断が難しいのが正直なところです。

ただいつもと違う臭さを感じたり、臭すぎると感じたら一度病院で相談したほうがいいです。においの強さはどうしても判断が難しい点でもあるので、疑わしいときは自己判断しないようにしましょう。

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猫のおならの「音」はどんな感じなの?

猫のおならの音は基本的にはすかしっぺ、「無音」です。そのため飼い主は臭いでおならをしたことに気づく場合が多いようです。

しかし猫によっては「プーッ」という人間に近い音で鳴らす場合や、「ピーッ」という高音でおならをすることもあります。

おならの音はお尻の皮膚がぶつかって出る音なので、猫のようにおしりの皮膚がぶつかりにくい動物はあまり「音付きおなら」は出ないのです

筆者:SHIHO
筆者:SHIHO

確かに猫のおならは無音です。でもにおいはほんとにキツイ(笑)

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まとめ

猫はリラックスするとおならが出てしまうケースがあります。これは猫の自立神経のバランスによって、リラックス時は「おならがでやすい」状態になるからです。

ただしおならの量や臭いが異常に強い場合や、下痢や嘔吐などの症状がある場合は病気の可能性があります。そのようなときは、早めに動物病院を受診しましょう。

この記事を書いた人
SHIHO

二児の母・老猫2匹と生活。2~3年動物病院勤務(旧動物看護師)愛猫家♪ブログでは「タメになる猫の情報」を公開してます!

ライター歴:1年半
ブログ歴:1か月

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