愛猫がくしゃみをするようになったら、飼い主さんは心配になりますよね。ただ「食欲があるから、病気ではない」と思ってしまう飼い主さんも多いもの。しかし猫のくしゃみは食欲があるからといって、必ずしも「病気ではない」とはいえないのです!
そこで今回は猫のくしゃみは食欲があれば大丈夫かということと、病院を受診すべきタイミングについて解説します!猫のくしゃみを心配する飼い主さん必見の内容です。
目次
猫がくしゃみをする!食欲はあるけど大丈夫?
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食欲だけで「大丈夫かどうかの判断」はできない!
結論からいうと、猫のくしゃみは食欲があるかどうかで病気であるかどうかを判断することはできません。
たとえば猫風邪やクラミジア感染症などの病気は、食欲不振や元気消失などの症状が見られる場合もあります。しかし猫によっては、たとえ病気を患っていたとしても食欲に影響を与えないこともあります。
そのため猫が頻繁にくしゃみをするようになったら、食欲の有無にかかわらず総合的に猫の様子を観察して病気の可能性を疑うようにしましょう。わからない・不安ということがあれば獣医師に相談してください。
![筆者:SHIHO](https://tshixsoitutk.com/wp-content/uploads/2023/10/2kids_boys_mama_bro-1900-x-317-px-512-x-512-px-2.png)
我が家の愛猫は、つめきりのときにわたしの髪の毛が鼻に入ると、「くしょん!」とくしゃみをします(笑)
猫のくしゃみの原因は大きく分けて2つ
生理的現象
1つは、生理現象によるくしゃみです。これは鼻の粘膜が刺激されて起こるくしゃみで、病気ではありません。
たとえば次のようなことが原因で、生理現象によるくしゃみが起こることがあります。
- ホコリや花粉などの異物が鼻に入ったとき
- タバコなどの煙や冷たい空気など、刺激物が鼻に入ったとき
- 鼻の粘膜が乾燥したとき
これらが原因で起こるくしゃみは単発で終わることが多く繰り返さないため、とくに心配する必要はありません。
病気が原因
もう1つは、病気によるくしゃみです。これは鼻や器官、口腔内にできる病気が原因で起こるくしゃみで専門的な治療を必要とします。
たとえば、つぎのような病気が原因でくしゃみが起こることがあります。※病気の説明は最後の見出しで解説しています。
- 猫風邪
- 歯周病
- 鼻腔内腫瘍
- 鼻炎
- 気管支炎
- 肺炎
など
これらが原因でくしゃみが出ている場合は、専門的な治療が必要になるので早めに動物病院を受診しましょう。
猫がくしゃみをする!食欲はあるけど病院に行った方がいいタイミングは?
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猫のくしゃみで病院に行きかどうかを判断するポイントは、次のとおりです。
くしゃみの頻度が多い
くしゃみが頻繁に繰り返す場合は、病気である可能性が高いので動物病院を受診しましょう。通常生理的なくしゃみは、1回~数回程度で治まります。しかし1日に何度もくしゃみをしたり、何日も何日もくしゃみが止まらないという場合は要注意です。
ほかの症状がある
くしゃみ以外に、次のような2つの症状が出ている場合は動物病院を受診しましょう。
- 食欲不振
- 元気消失
- 目やにや鼻水がでている
- 咳がでている
- 鼻血がでる
- くしゃみが長引く
- 発熱している
- 鼻やそのの周りが腫れる
- 顔が変形して見える
これらの症状がくしゃみ一緒に出ている場合は、何かしらの病気を患っている可能性が高いので注意しましょう。
猫のくしゃみの原因となる病気にはなにがある?
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猫のくしゃみの原因となる病気には、次のようなものがあります。
猫風邪
猫風邪は、猫ヘルペスウイルス・猫カリシウイルス・クラミジアなどによって引き起こされる感染症です。くしゃみや鼻水、涙、咳などの症状が見られ、重症化すると発熱や食欲不振、元気消失などの症状が現れることもあります。
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猫風邪は猫同士の接触や、感染した猫の排泄物や唾液などからの接触によって感染します!なので動物病院やトリミングサロンでも注意が必要です!
鼻炎
猫の鼻炎は、鼻の粘膜が何らかの原因により炎症を起こしている状態のことです。主な症状はくしゃみと鼻水ですが、目と鼻は鼻涙管という管でつながっているため、鼻涙管自体も炎症を起こし、涙が鼻に流れにくくなる・涙が溢れる・目やにが出るなどの症状が見られることもあります。
鼻炎の治療法は原因によって異なり、細菌や真菌・アレルギーが原因の場合は、抗生物質や抗真菌薬、抗ヒスタミン薬などを投与します。また鼻の異物による鼻炎の治療には、異物の除去が行われます。
鼻腔内腫瘍
猫の鼻腔内腫瘍は、鼻腔内にできる腫瘍のことです。良性と悪性があり、悪性の腫瘍はいわゆる「がん」です。猫の鼻腔内腫瘍の原因は完全にはわかっていませんが、遺伝や環境要因が関与していると考えられています。
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猫の鼻腔内腫瘍は、ほとんどが「悪性」といわれています…。
鼻腔内腫瘍の症状には、鼻汁や鼻出血・くしゃみ・いびき・顔をこする・顔の変形・神経症状などがあり、早期発見・早期治療が大切です。気になる症状が見られた場合には、早めに獣医師に相談しましょう。
気管支炎
猫の気管支炎とは、気管や気管支の粘膜が炎症を起こす病気のことです。その原因は、ウイルスや細菌の感染・アレルギー(猫喘息)・刺激物(タバコの煙や化学物質など)によるものがあります。
また気管支炎は、急性気管支炎と慢性気管支炎に分けられます。前者の症状は激しい咳が数日から数週間にかけて続き、後者の症状は3週間以上続く咳や速い・荒い呼吸、痰が絡むような呼吸などが見られることがります。
肺炎
猫の肺炎とは、肺に炎症が起こる病気です。細菌、ウイルス、真菌、寄生虫などの感染、アレルギー、誤嚥、毒物などの原因で発症することがあります。
肺炎の診断には、問診や身体検査・レントゲン検査・血液検査などが行われることが多く、原因が特定できればそれに応じた治療が行われます。またワクチン接種や屋内飼育・生活環境の清潔を保つことである程度肺炎を予防することも可能です。
歯周病
意外と思うかもしれませんが、歯周病もくしゃみの原因になることがあります。歯周病は歯垢の中の細菌感染により、歯ぐきや歯を取り巻く組織が炎症を起こす病気です。
基本的には歯に関連する症状(歯が抜ける・口臭など)がみられることがほとんどですが、歯周病が進行すると口内の菌が鼻の中に影響を及ぼし、これによってくしゃみを引き起こすことがあります。
歯周病に伴って口臭や食欲不振が見られたら、歯周病の進行によってくしゃみがでている可能性を疑います。
まとめ
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猫のくしゃみは食欲があるからといって、安心しきってはいけません。くしゃみは生理的な理由だけでなく様々な要因によって引き起こされるので、食欲だけで病気の有無を判断するのは難しいものです。くしゃみの頻度や症状によっては、早めの診断が必要となることもあります。
もしくしゃみが気になる場合はくしゃみの頻度やそのほかの症状に注目し、食欲の有無だけで判断はしないようにしてくださいね。
生理的なものなら問題はありませんが、そうでないときでも早期発見と専門的な治療により、愛猫の健康を守ることができます。早めに獣医師に相談しましょう。