左右の瞳の色が異なる「オッドアイ」。その魅力的が外見や雰囲気に惹かれオッドアイの猫を飼育してみたいと思う人は多いでしょう。ただオッドアイのような希少な猫はさぞかし高額なのでは?と思われがち。実はオッドアイを持つ猫の取引価格は、通常の猫とほとんど差はありません。
そこで今回はオッドアイの猫の値段について詳しく紹介します。また、オッドアイにならない種類の有無や、オッドアイの猫の特徴など幅広く解説しているので、オッドアイをお迎え希望の人はぜひ最後までお読みください!
猫のオッドアイとは
それではまずは猫の「オッドアイ」について詳しく見ていきましょう。
オッドアイ誕生のメカニズムはメラニン量で決まる!
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オッドアイは、瞳のメラニン色素の量の違いによって生まれます。本来なら同じ色の瞳であるはずですが、片方の瞳のメラニン色素の遺伝子情報が突然変異し色素異常がおこると、オッドアイの瞳をもった猫が生まれるのです。
医学用語では「虹彩異色症」とよばれていますが、病気ではなく瞳そのものの状態や、オッドアイを持つ猫のことを指しています。とはいえ先天的にオッドアイを持つ猫は、紫外線の影響を受けやすく目のや皮膚の病気にかかりやすい特徴が。そのため病気との縁はどうしても断ち切りにくいものです。(※後に詳しく紹介)
オッドアイ(英: Odd-eye)は、猫の目に見られる左右の虹彩色が異なるという状態、すなわち虹彩異色症、あるいはそれを有する猫のことである。
オッドアイ (ネコ) – Wikipedia
また先天的な理由以外にも、後天的にオッドアイになることもあります。たとえば、事故や病気が原因でオッドアイに変化することも。この場合は、目に何かしらの疾患を抱えているケースが多いので、動物病院で診てもらうようにしましょう。
オッドアイの誕生確率は0.1%以下で白猫に多い
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オッドアイが生まれる確率は、全猫の0.1%以下といわれ、そのなかでも白猫が25%ともっとも高い確率でオッドアイをもっています。
![ずんだ君](https://tshixsoitutk.com/wp-content/uploads/2023/09/P3110005-2-150x150.jpg)
白猫の25%がオッドアイなら、そんなに珍しいわけじゃない!?
と、思うかもしれませんが決してそんなことはありません。というのも、具体的な数値は発表されていませんが白猫の飼育頭数自体は多くなく、そのなかの25%なので希少性が高いといわけです。
![筆者:SHIHO](https://tshixsoitutk.com/wp-content/uploads/2023/10/2kids_boys_mama_bro-1900-x-317-px-512-x-512-px-1-150x150.png)
わたしも2~3年動物病院で働いていたけど、オッドアイの猫を見かけたのは1,2匹でした!
また白猫に多い理由は、白猫がもつ「W遺伝子」というものが関係しています。このW遺伝子は、「白」の毛色を決定づける遺伝子で、ほかの色の遺伝子を抑制させるほどの力があります。その力がより強くなると、色素を作る「メラノサイト」の働きを抑え、被毛だけでなく眼球にまで色素が行き届かなくなってしまうのです。
このような色素異常が起こると、オッドアイの瞳を持つ猫が生まれてきます。したがって、必然的に「W遺伝子」をもつ白猫は、他の猫種と比較してもオッドアイになる確率が高くなるということです。
「幸運を呼ぶ」といわれるのは美しくてレアだから
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オッドアイの猫が幸運を呼ぶといわれている理由は、希少性が高く見た目が美しいからです。日本では、黄色と青色の目をした猫を「金眼銀眼」と呼んでは、縁起が良いとしてきました。
もちろん実際にオッドアイが幸運をもたらすかは不明ですが、日本でも海外でも「幸運の象徴」という共通イメージがあります。
ペットショップ・ブリーダー・譲渡会や掲示板から迎えられる
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オッドアイの猫を迎えるのであれば、ペットショップ・ブリーダー・譲渡会や里親募集の掲示板なのから迎えるのが一般的。ただし頻繁に生まれてくるわけではないので、ウキウキでペットショップに行っても、ブリーダーに問い合わせても希望の猫とはなかなか出会えません。
そのためもし可能であれば、あらかじめ店舗やブリーダーにオッドアイの子が生まれたら連絡をもらうように伝えておくのがベスト。
また譲渡会でも、オッドアイの猫と出会うのはなかなか難しいもの。なので確実にオッドアイの猫と出会いたいのであれば、里親募集の掲示板を利用するのがいいでしょう。
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オッドアイの猫の値段は?
オッドアイの購入値段は、ペットショップ・ブリーダーで異なりますが、いずれも他の猫と同等か少し高い程度です。希少性はあるものの、色素異常の持ち主であることやオッドアイの需要が特別高くないことなどが理由にあげられます。
ペットショップでは数万~30万ほど
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ペットショップでオッドアイの猫を迎えるのであれば、値段は10~30万円ほどです。ペットショップで出会えるのは基本的に子猫のみ。そのため生体価格は高い傾向があります。
とはいえ、なかなか家族が見つからずある程度成長している猫であれば、数万ほどで迎えられることも。オッドアイは見た目は美しいですが「色素異常」があることで、ペットとして迎えるには一歩引かれてしまうケースも少なくありません。そのため、意外にも低予算で迎えやすかったりします。
ブリーダーから迎えるなら3万~20万ほど
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ブリーダーから直接迎え入れるのであれば、3万~20万程度と思ってください。特に多くは3万~5万円で取引されます。
ただ計画して生まれてくるわけではないので、ブリーダーを探してもなかなか見つからないことも。気長にかつ小まめに探してみましょう!
譲渡会・掲示板から迎えるなら0円~5万円ほど
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譲渡会・掲示板から迎えるのであれば、費用は無料~5万円以下が一般的です。これらの譲渡元は生体価格は設けていないことがほとんどで、支払いはワクチンや不妊去勢代金・交通費などのみです。そのため初期費用を大幅に抑えられます。
ただしWEB上で主に個人間でやりとりをする場合は、詐欺や悪徳業者には要注意!譲渡前にしっかりコミュニケーションをとって、怪しい点がないか調べておきましょう。
オッドアイにならない種類はある?黒猫のオッドアイはいるの?
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結論をいうと、オッドアイにならない品種はいません。どんな猫でもオッドアイになる可能性があります。ただしその確率はごくわずかで、先天的にオッドアイを持つ猫(白猫以外)と出会うのは難しいでしょう。
黒猫でもオッドアイをもつ個体もいます!しかし黒猫のオッドアイは非常に珍しく、出会えてとしても後天的な理由によるオッドアイであることがほとんどでしょう。とはいえ真っ黒の被毛に、美しいオッドアイはとても魅力的で、きっと心が惹き付けられるはずです。
オッドアイの猫の特徴は?なりやすい病気はある?
オッドアイの猫は左右で異なる色の瞳を持つこと以外に、他の猫と変わることはほとんどありません。しかしオッドアイを迎える前に知っておきたい特徴は、いくつかあるので詳しくみていきましょう!
オッドアイに視力異常はない!
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オッドアイというと「目が見えていないのでは?」と思う人も多いですが、一般的に先天性のオッドアイを持つ猫に視力異常はありません!ただし猫によっては何かしらの疾患を抱えてることもあるので、気になる症状(壁やものにぶつかるなど)があれば、一度動物病院を受診してください。
また後天的にオッドアイになった場合は、緑内障や虹彩委縮等の病気を発症しているケースも考えられます。そのため、急に愛猫の瞳がオッドアイになったら病院で一度診てもらうようにましょう。
オッドアイ猫の性格はクール!
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オッドアイの猫は、見た目からも想像できるように警戒心が強くてクールな性格。自然界で「白」は目立ちやすく、外敵に襲われやすいデメリットがあります。そのため白い被毛をもつオッドアイの猫は、警戒心が強い性格といわれます。
ただ飼い主や慣れた人には、甘えん坊♪家族とそうでない人とでのギャップを、愛おしく感じてしまう人も多いだとか…!
オッドアイの猫の寿命はほかの猫と変わらない15歳!
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オッドアイの寿命は約15歳です。これは一般的な猫の平均寿命とかわらないため、オッドアイだからといって短命というわけではありません。
とはいえ、野生下のオッドアイの猫は1~2年、寿命が短いといわれます。なぜなら、先にも話したように「白い被毛」が外敵に狙われやすく、聴覚障害を持った猫出れば危険回避能力が低くなるからです。
オッドアイの猫に注意すべき病気は?
聴覚障害に注意!
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オッドアイの猫に限ったことではないですが、青い瞳をもつ猫は聴覚障害を起こしやすいといわれています。その理由は色の被毛をつくるW遺伝子が、聴覚を司るコルチ器まで影響を及ぼすため。オッドアイをもつ白猫の30~40%に聴覚障害がみられるといいます。
室内で飼育している猫ならば聴覚障害を患っていても命の危険にさらされることはありませんが、愛猫が「聴こえてないかも?」と思ったら動物病院を受診しましょう。
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皮膚病・皮膚がんに注意!
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オッドアイの猫(特に白猫)は、紫外線の影響を受けやすいため皮膚病や皮膚ガンに要注意!紫外線の影響を最小限に抑えるために、窓にUVカットフィルムを貼るなどの対策を講じましょう。紫外線の脅威からしっかり愛猫を守ってあげてください。
まとめ
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今回はオッドアイの猫の値段を中心に紹介してきましたが、ポイントは次の通りです。
- オッドアイの猫の価格帯は0円~30万円
- なるべく低コストで迎えたいなら譲渡会や掲示板から迎える
- 誕生する確率が低いため、ペットショップやブリーダーから迎えるのは難しい
- 確実な出会いを求めるなら里親募集に掲示板がおすすめ
オッドアイの猫は白猫であれば比較的高い確率で誕生するので、そこまで気長に待っていなくても出会えるでしょう。値段もほかの猫たちと変わらない金額で、オッドアイだからといって高額ではありません。
ただしオッドアイに限らず、猫を家族として迎えるなら必ず猫の人生を最期まで幸せなものにしてあげてください。猫を幸せにしてあげることが、飼い主の責務ということは忘れずに。