寒い冬が近づいてくると、猫の毛量が増えてくることに気づく飼い主さんも多いのではないでしょうか。実はそれは、猫が冬毛に生え変わっている証拠です。冬毛は、猫が寒さから身を守るために生え変わる毛のことで「アンダーコート」とも呼ばれます。ふわふわとした毛が密集することで、保温性を高める効果があるのです。
しかしそもそも「冬毛っていつから?」「うちの猫にはない気がする」と思う飼い主さんもいることでしょう。
そこで今回は、猫の冬毛がいつから始まるのか・対策方法について解説します。猫を飼っている方はもちろん、猫の冬毛について詳しくなりたいという方は、ぜひ参考にしてください。
目次
猫の冬毛はいつから?
猫の冬毛は「11月」ごろから
猫の冬毛は住んでいる地域や環境によっても異なってくるものの、夏毛から冬毛に生え変わるのはだいたい11月頃です。
いわゆる「換毛期」というもの。猫の換毛期は年に2回あり、寒くなる10月から11月にかけて夏毛から冬毛に変わり、冬支度をします。
そしてこの換毛期は60日~90日間続くといわれているので、毛が大量に抜けて掃除が大変な時期もそのくらい続くというわけです…。
抜け毛の量が増えてきたら「冬毛始まりの」合図
普段から猫は抜け毛が多いので常に「換毛期」と思ってしまう人もいますが、換毛期に抜ける毛はごっそり毛束がまとまって抜けるパターンが多いです
また冬毛への換毛の場合、10月に入ったころから猫の体毛がふさふさしてきたり、抜け毛の量が増えてくるのも合図となります。
「シングルコート」の猫は冬毛がない
シングルコートというのはオーバーコート(上毛)しかもたないタイプのことをいいます。
猫の被毛タイプには、オーバーコートとアンダーコートという2層タイプ(ダブルコート)のものと、オーバーコートのみの1層タイプ(シングルコート)の被毛があります。
冬毛はアンダーコートにあたるものなので、被毛が2層になっているダブルコートの猫しか冬毛をもっていません。
雑種猫を含め多くの猫が冬毛をもつダブルコートの猫です。しかしシンガプーラ・ベンガル・ロシアンブルー・オリエンタルショートヘアなどはシングルコートの被毛を持つので「冬毛」がありません。そのためこれらの品種はごっぞり大量に毛が抜けることもないのです。
シングルコートの猫は1年かけて少しずつ毛が生え変わっていきます。そのため全体的に抜け毛は少なめなのが特徴
猫の冬毛に対策をしよう!
猫の冬毛対策にはブラッシングが効果的です!毛が抜けてきたなぁ?と思ったら、できれば毎日少なくても2日に1回はブラッシングをしてあげましょう。ブラッシングをすることで抜け毛を取り除き、毛玉を予防することができます!
長毛猫にはスリッカーブラシ、短毛猫にはピンブラシやラバーブラシがおすすめ。多くの飼い主さんが愛用する「ファーミネーター ペットブラシ」もイチオシです。毛並みにそって何度かブラシを通してあげてください。
大量に毛が落ちると思うので、その後の掃除もお忘れなく…♪
シャンプーはしなくていいの?と思う人もいますが、シャンプーは特別な理由がない限り必要ではありません。逆に皮膚がデリケートな猫にシャンプーを毎日すると、肌のバランスが崩れ、皮膚炎などの原因になります。
猫の冬毛が生えてきたら注意することは?
猫の冬毛が生えてきたと思ったら、次のようなことに注意しましょう。
「毛球症」に注意する
毛が大量に抜けることで、猫がたくさんの抜け毛を飲み込んでしまいそれが胃や腸に詰まって生じる病気です。毛玉を吐き出す猫もいますが、吐き出せずに詰まってしまうと腸閉塞を起こしたり命に関わることもあります。
- 吐き気、嘔吐
- 食欲不振
- 便秘
- お腹を触ると痛がる
- 元気がない
- 体重減少
など。これらの症状が見られたら、動物病院を受診しましょう。
また冬毛が生え始めて抜け毛が多いときは、ラキサトーンなどの毛玉を体内に排出させるサプリを与えるのも良いです。
ハゲができるほどの脱毛は病院へ
冬毛が生えはじめて毛が大量に抜けるといっても、「ハゲ」ができることはほぼありません。
ハゲができるということは何かしらの皮膚疾患を患っている可能性があるので、早めに獣医師に相談しましょう。
おまけ:【こんなに違う!?】冬毛と夏毛の猫の見た目
SNSには愛猫の冬毛と夏毛の違いを紹介している飼い主さんいるのですが、ここではそのなかからいくつ紹介します☆
冬毛と夏毛の違いが一目瞭然です…!
確かに、冬毛のほうは体が丸くなって見えます❤
冬毛あたたかそう~♪表情もナイス!
猫の冬毛はいつから?よくある質問
- Q猫が冬毛から夏毛にならないのはなぜ?
- A
気温や日照時間によって冬毛の時期が長いことがあるからです。また室内飼いの猫は季節に左右されず一定の温度環境で生活するため、季節による被毛の変化が少ないことがあります。
- Q夏毛と冬毛の特徴を教えてください。
- A
夏毛と冬毛の特徴は、次の通りです。
夏毛
・アンダーコートが少なく、保温性が低い
・毛質が硬く、ハリがある
・毛量が少なく、抜け毛が少ない冬毛
・アンダーコートが多く、保温性が高い
・毛質が柔らかく、ふわふわしている
・毛量が多く、抜け毛が多い
- Q猫の換毛期が終わりません。なぜですか?
- A
猫の換毛期が終わらない理由は、気温や照明時間の変化、環境のストレス、栄養状態などが影響することがあります。
これらの要因が安定せず猫の生体リズムが乱れると、換毛のサイクルも乱れが生じ換毛期が終わらないことがあります。
まとめ
11月ごろから生えてくる猫の冬毛は、寒さから身を守るために生えてくるもの。
冬毛が生え始めると抜け毛の量が増えてくるので飼い主は掃除が大変になって頭を抱えますが、ブラッシングなどの対策をして、換毛期を乗り切りましょう!